BIOSENSOR TSBAb YAMASA
本製品は研究用試薬であり、研究以外の目的に使用しないでください。
血清中の甲状腺刺激阻害抗体(TSBAb)活性(TSBAb%)の測定
本製品は、ヒト由来TSH受容体及び、cAMP結合ドメイン挿入改変型ルシフェラーゼを発現させたヒト胎児腎臓由来細胞とTSHを用い、生物発光を利用したバイオアッセイにより検体中のTSBAb活性を測定するキットです。細胞に検体共存下でTSHを反応させると、TSHの刺激活性により細胞内でcAMPが産生されます。cAMPと結合したcAMP結合ドメイン挿入改変型ルシフェラーゼは活性型へと変換され、添加した発光基質であるD-ルシフェリンを酸化することにより発光が生じます。このときの発光強度をルミノメーターで測定します。添加した検体にTSBAbが含まれていると、検体のTSBAb活性に応じて細胞内のcAMP産生が抑制され、発光強度が低下します。同時に測定した正常コントロール共存下でのTSHの刺激活性による発光強度と、検体および正常コントロールのTSH非存在下での発光強度をもとにTSBAb活性を算出します。
本製品における、検体中の成分によるTSH受容体への刺激活性を評価する指標として、SIを算出することができます。正常コントロールと緩衝液を加えたウェルの発光強度(RLU)をNB、検体と緩衝液を加えたウェルのRLUをSBとするとき、SIは下式より算出されます。
※甲状腺刺激性自己抗体(TSAb)活性の測定値とは異なります。
本製品における、検体中の成分によるTSH受容体への刺激活性を評価する指標として、SIを算出することができます。正常コントロールと緩衝液を加えたウェルの発光強度(RLU)をNB、検体と緩衝液を加えたウェルのRLUをSBとするとき、SIは下式より算出されます。
保科元気 他 医学と薬学80(1):101-113, 2023