ホモシステインアッセイキット
L-メチオニンγ-リアーゼ(MGL)は、含硫アミノ酸を標的とし、α,γ-脱離やα,β-脱離反応、γ-置換やβ置換反応を行う酵素です。岡山大学 稲垣教授らは、L-メチオニンの分解活性を減少させ、L-ホモシステインに対する活性を向上させたMGL変異体を作製しました1)。
本製品はこのMGL変異体を用い、試料中のL-ホモシステイン量を測定するキットです。MGLはシステインも標的としますが、本製品ではシステインをアラニンに分解する酵素であるシステインデスルフラーゼ(CsdA)で試料を前処理することによって、ホモシステインを特異的に測定することが可能です。MGL酵素反応により生成したH2S量をメチレンブルー法にて測定することで、L-ホモシステイン量を定量します。
(試薬の調製)
試薬:室温に戻してから使用してください。
発色液(用時調製):使用時に、発色液Aおよび発色液Bを1:1の割合で混合し、調製済み発色液として使用します。
その他の試薬:そのまま使用します。
(前処理反応)
1) 前処理液100μLに精製水(L-ホモシステイン濃度0μmol/L)、標準液(L-ホモシステイン濃度100μmol/L)または検体100μLを添加、混合します。
2) 37℃で20分間静置し、前処理反応液とします。
(酵素反応)
1) 酵素液またはブランク液40μLを96ウェルプレートの各ウェルに分注します。
2) 前処理反応液40μLを各ウェルに分注します。
3) 37℃で10分間静置します。
4) 調製済み発色液160μLを各ウェルに分注します。
5) 37℃で10分間静置します。
6) 各ウェルの670nmでの吸光度を測定します。
1キット (25 テスト用)
製品コード:80106
Okawa A et al. J Biosci Bioeng.133(3):213-221,2022