アルギニンバソプレッシン(AVP)は環状構造を持つ9つのアミノ酸からなるペプチドホルモンであり、抗利尿ホルモン(ADH)としても知られています。AVPは視床下部で合成され、下垂体後葉に貯えられ、血中に分泌されます。
AVPは腎臓の尿細管における水の再吸収を促進し、その分泌は血漿浸透圧、血液量及び血圧などによって調節されています。
AVP分泌の減少や腎臓でのAVP感受性の低下は尿崩症を引き起こし、またAVP分泌過剰は抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)を引き起こします。

使用目的
血漿中アルギニンバソプレッシンの測定
測定原理
本製品は、ラジオイムノアッセイ法により血漿中の8-アルギニンバソプレッシン(AVP)を測定するキットです。
血漿検体からエタノール抽出したAVPと一定量の125I標識 AVP およびウサギ抗 AVP 抗体を反応させると、AVP-ウサギ抗AVP抗体複合体が形成されます。ついで、この複合体を抗ウサギIgG抗体に対する抗体(抗ウサギIgG抗体)およびPEGと反応させ遠心分離することにより、ウサギ抗AVP抗体に結合した125I標識AVPを沈殿させた後、沈澱物中の放射能を計測します。沈澱物中の放射能は検体中のAVP量に依存して減少するため、検体中のAVP濃度を求めることができます。

測定範囲
0.073~8pg/tube(0.25~27pg/mL)
製品仕様
| 製品番号 | 80114 |
|---|---|
| 包装単位 | 1キット(100テスト用) |
| 保管条件 | -17~-23℃ |
| 別売品 | なし |
関連資料
間脳下垂体機能障害に関する調査研究
中枢性尿崩症の新たな判断基準 高張食塩水負荷試験 判定ツールをダウンロード可能なウェブサイトです。
主要文献
| タイトル | 著者 | 文献 |
|---|---|---|
| 中枢性尿崩症 | 大磯ユタカ | ホルモンと臨床 51: 249, 2003 |
| 1.視床下部―下垂体疾患診断へのアプローチ 2)下垂体後葉 | 有馬寛 | 日本内科学会誌 101: 924, 2012 |
| Development and Clinical Application of a New Method for the Radioimmunoassay of Arginine Vasopressin in Human Plasma | Robertson GL et al. | J Clin Invest 52: 2340, 1973 |
| Diabetes insipidus in man | Czernchow P et al. | Front Horm Res 13: 190, 1985 |
| RIA法による血漿中アルギニンバゾプレシン測定キットAVPキット「ヤマサ」の開発とその基礎的検討 | 田中誠仁 他 | 医学と薬学 72: 1379, 2015 |
| Diagnosis of central diabetes insipidus using a vasopressin radioimmunoassay during hypertonic saline infusion | Hiroshi T et al. | Endocrine Journal 67: 267, 2020 |
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