Standard mixture for analysis of GC content of DNA with nuclease P1

はじめに

微生物の分類、同定において、DNA中のGC含量は不可欠な指標の一つです。これまでこの測定は浮遊密度法、融解温度法などの間接法によって行われてきま した。これらの方法に対し、供試DNAを酵素的に4種のデオキシヌクレオチドに分解した後、高速液体クロマトグラフィーにより直接GC含量を測定する方法 が、日本の三研究グループによってほぼ同時に発表されました1-3)。この方法は、対象としてこれまでの生菌体だけにとどまらず、加熱乾燥した死菌体についても応用が可能である上、高価な装置や熟練した技術を必要としない等、多くの利点をもっています。
本キットは、供試DNAを4種デオキシヌクレオチドに分解するヌクレアーゼP1と高速液体クロマトグラフィー分析の為の標準デオキシヌクレオチド混合物(等モル混合物)からなり、どなたにも簡便にDNA中のGC含量を測定できる製品です。

操作方法

1.DNA(EDTAを含まないもの)を調製します。
DNA濃度 : 1mg/ml 蒸留水
2.100℃、5分間熱処理
3.氷水中で急冷
4.DNA溶液100μl(100μg DNA)
       +
*酵素溶液 100μl(0.2unit)
(*:ヌクレアーゼP1 2unit/mlに調製したもの)
5.50℃で1時間インキュベーション
6.HPLCで等モル混合標準液を分析後、上記酵素分解液を分析する。

※HPLCパターンの一例:こちらでご覧いただけます

包装単位・製品コード

1キット GC Analysis Sta:3tubes
Nuclease P1:400units
製品コード:7160

参考文献

1. Kumagai M et al. (1988). Nucleic Acids Research Symposium series 19. 65.
2. Noguchi T et al. (1988). Agric. Biol Chem. 52. 2355.
3. Kaneda T et al. (1986). J.Microbiol Methods. 4. 229.